2011年10月8日(土曜日)横浜を巡る 2
道
自分には自分に与えられた道がある。天与の尊い道がある。
どんな道から知らないが、ほかの人には歩めぬかけがえのないこの道。
広い時もある。せまい時もある。のぼりもあればくだりもる。
この道が果たしてよいのか悪いのか、試案にあまる時もあろう。
なぐさめを求めたくなる時もあろう。しかし所詮はこの道しかないのではないか。
あきらめろと言うのではない。
いま立っているこの道、いま歩んでいるこの道、ともかくもこの道を休まず歩むことである。
自分だけしか歩めない大事な道ではないか。
自分だけに与えられているかけがえのない道ではないか。
他人の道に心うばわれ、思案にくれて立ちすくんでいても道はすこしもひらけない。
道をひらくためには、まず歩まねばならぬ。心を定め、懸命に歩まねばならぬ。
それがたとえ遠い道のように思えても、休まず歩む姿からは必ず新たな道がひらけてくる。
深い喜びも生まれてくる。
(松下幸之助 『道をひらく』 から抜粋)
姉の住む横浜の街。僕の住む神戸の町。同じ港まちだけど
どこか横浜のまちはとても美しく魅力的に感じた。
日々の生活から離れた場所だったからだろうか。。
昔の船乗りはこう教えてくれる。
「最もつごうよく吹いてきた風が、船の帆を脹らませて
導かれた航路が最短の道だ」と。
頭で立てた計画通りに物事は運ばない。
現実の何かが、遠い道を最も近い道にしてくれる。
それが何かは前もってわからず、現実に踏み出したときに
ようやくわかってくるのだ。
(『漂泊者とその影』 超訳ニーチェの言葉 より抜粋)
さあ、船出の時が来た
船は大きな桟橋に近づき
やがてその橋の下をくぐり抜けて
工場夜景へと近づいていった
あっ 月だ
月が工場夜景に華を添え
月が僕に勇気を与えるかのように、こうつぶやいた 『 Don’t Give Up !! 』
船は、やがて貨物船に挨拶を交わしながら
また港へと近づいた
到着。観覧車の時計が、7時21分の時を告げていた。